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一粒万倍日や不成就日の法則②

こんにちは、岩田です。

今回は「一粒万倍日や不成就日の法則①」の続きについてお話します。前回は十干十二支の説明で終わってしまいましたが、今回はそれぞれどのような日なのか、またどのような法則で決まるのかついて説明をしていきます。


十干十二支一覧表

①で載せたものを改めて掲載します。2021年1月1日は己酉(つちのとのとり)から始まり、1月2日は庚戌(かのえいぬ)と続き60日で繰り返されます。これをもとに日付が決まるものもあれば、旧暦をもとに決まるなど、さまざまな方法で決定します。

十干十二支一覧表


選日一覧

  • 一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
  • 不成就日(ふじょうじゅび)
  • 天一天上(てんいちてんじょう)
  • 三隣亡(さんりんぼう)
  • 天赦日(てんしゃび)
  • 八専(はっせん)
  • 十方暮(じっぽうぐれ)
  • 三伏(さんぷく)
  • 犯土(つち)
  • 臘日(ろうじつ)


一粒万倍日

一粒万倍日とは、一粒の籾が万倍にも増えると言われている吉日です。何かを始めるには最適な日です。ただし、人からなにかを借りることに関しては、マイナスが万倍に増えるので凶とされています。

気になる法則ですが、二十四節気が大きく関わります。二十四節気の詳細については「手帳で見かける? 二十四節気とはなんだろう」をご覧下さい。ひと月に二日ある二十四節気ですが、偶数番目を「中気(ちゅうき)」、奇数番目を「節気(せっき)」の二つに分けることができます。節気から次の節気の前日までを一ヶ月とする「節月(せつげつ)」というものを用いて一粒万倍日が決まります。

昔は1月~3月が春、4月~6月が夏、7月~9月が秋、10月~12月が冬とされていました。そのため、立春が1月の節気となっています。「節月」に十二支が二つ割り当てられます。割り当てられた十二支が付く日付が一粒万倍日です。

下の表は2021年の立春から2022年の立春前日までの一粒万倍日一覧表です。

節気日付月の区分 十二支 一粒万倍日
立春2/31月節丑・午2/10 2/15 2/22 2/27
啓蟄3/52月節酉・寅3/7 3/14 3/19 3/26 3/31
清明4/43月節子・卯4/10 4/13 4/22 4/25 5/4
立夏5/54月節卯・辰5/7 5/8 5/19 5/20 5/31 6/1
芒種6/55月節巳・午6/14 6/15 6/26 6/27
小暑7/76月節酉・午7/9 7/12 7/21 7/24 8/2 8/5
立秋8/77月節子・未8/8 8/15 8/20 8/27 9/1
白露9/78月節卯・申9/9 9/16 9/21 9/28 10/3
寒露10/89月節酉・午10/13 10/16 10/25 10/28 11/6
立冬11/710月節酉・戌11/9 11/10 11/21 11/22 12/3 12/4
大雪12/711月節亥・子12/17 12/18 12/29 12/30
小寒1/512月節卯・子1/11 1/14 1/23 1/26




不成就日

不成就日は名前の通り、成就しない日とされています。一粒万倍日とは逆で、なにかを始めるには適していない日です。不成就日は旧暦の日付によって決まります。

旧暦月旧暦日
  1月・7月  3日 11日 19日 27日
  2月・8月  2日 10日 18日 26日
  3月・9月  1日 9日 17日 25日
  4月・10月  4日 12日 20日 28日
  5月・11月  5日 13日 21日 29日
  6月・12月  6日 14日 22日 30日


このように、6ヵ月で一周します。これに似たような法則に見覚えはありませんか?以前お話した六曜も似たような法則でした。6ヵ月で一周する法則はまだ他にもあるかもしれませんね。詳しくは「六曜とは?」をご覧下さい。

それでは2021年の不成就日をチェックしていきましょう。

新暦月旧暦新暦日付
1月11月18日~12月19日4日 12日 18日 26日
2月12月20日~1月17日3日 11日 14日 22日
3月1月18日~2月19日   2日 10日 14日 22日 30日   
4月2月20日~3月19日7日 12日 20日 28日
5月3月20日~4月20日6日 15日 23日 31日
6月4月21日~5月21日8日 14日 22日 30日
7月5月22日~6月22日8日 15日 23日 31日
8月6月23日~7月24日10日 18日 26日
9月7月25日~8月24日3日 8日 16日 24日
10月8月25日~9月26日2日 6日 14日 22日 30日
11月9月27日~10月26日8日 16日 24日
12月10月27日~11月28日2日 8日 16日 24日




天一天上

人事の吉凶禍福を司る天一神が天上する日です。天一神は60日のうち44日を下界の様々な方角で過ごします。天一神がいる方向に向かって移動することはよろしくないとされていました。残りの16日は天一神が天上するので、方角の障りがなくなります。この16日が「天一天上」です。16日の期間は「癸巳」から「戊申」の間とされています。

2021年はいつになるかというと

  • 2月14日(日)~3月1日(月)
  • 4月15日(木)~4月30日(火)
  • 6月14日(月)~6月29日(火)
  • 8月13日(金)~8月28日(土)
  • 10月12日(火)~10月27日(水)
  • 12月11日(土)~12月26日(日)

このようになっています。この日にお出かけしてみてはいかがでしょうか。


三隣亡

昔から不請始め、柱立て、棟上げなどには大凶とされ、もしもこの日を用いて施工した家屋が後日災禍を起こした場合、三軒隣までも亡ぼすとされています。

三隣亡は一粒万倍日と同じで節月をもとにして決まります。節月の1月、4月、7月、10月は「亥の日」、2月、5月、8月、11月は「寅の日」、3月、6月、9月、12月は「午の日」となっています。

節気日付月の区分 十二支 三隣亡
立春2/31月節2/8 2/20 3/4
啓蟄3/52月節3/7 3/19 3/31
清明4/43月節4/4 4/16 4/28
立夏5/54月節5/15 5/27
芒種6/55月節6/11 6/23 7/5
小暑7/76月節7/9 7/21 8/2
立秋8/77月節8/7 8/19 8/31
白露9/78月節9/15 9/27
寒露10/89月節10/13 10/25 11/6
立冬11/710月節11/11 11/23 12/5
大雪12/711月節12/8 12/20 1/1
小寒1/512月節1/5 1/17 1/29



天赦日

天赦日は歴中下段のひとつですが、選日にも書かれています。最上の吉日とされており、何をやってもうまくいくとされています。

年に数日しかないと言われている天赦日ですが、こちらも節月を用います。節月の1~3月は「戊寅」、4月~6月は「甲午」、7月~9月は「戊申」、10月~12月は「甲子」となっています。

節気日付月の区分 十干十二支 天赦日
立春2/31月節戊寅3/31
立夏5/54月節甲午6/15
立秋8/77月節戊申8/28 10/27
立冬11/710月節甲子11/12 1/11



ちなみ6月15日は一粒万倍日と天赦日が重なる日なので、とてもいい日とされています。これを期になにか始めてみてはいかがでしょうか。

いかがだったでしょうか。今回は「一粒万倍日」、「不成就日」、「天一天上」、「三隣亡」、「天赦日」について説明しました。次回は残りの5つについてお話します。それでは!