酉の市
こんにちは、藤島です。
本日11月2日は、『一の酉』です。
酉の市の由来としては、諸説ありますが、中でも「神道」「仏教」「収穫祭」の3つの説が有力視されています。
- 神道説:目黒区の大鳥神社や、浅草の鷲神社(おおとりじんじゃ)が祀っている「日本武尊(やまとたけるのみこと)」の命日と言われている日が11月の酉の日だという説。
- 仏教説:東京都台東区の長國寺(ちょうこくじ)にある「鷲妙見大菩薩(わしみょうけんだいぼさつ)」のご開帳日に開催される門前市が由来だという説。
- 収穫祭説:秋の収穫を祝うため、東京都足立区の大鷲神社(おおとりじんじゃ)の近隣住民がおこなっていた「鷲大明神(わしだいみょうじん)」に鶏を奉納する収穫祭が由来だという説。
今年2020年は、酉の日が3回(1日、14日、26日)あるため、酉の市が3回行われる年です。昔から「お酉さまが3回ある年は、火事が多い」と言われていますが、その理由は定かではありません。例年、三の酉の頃には、風が強く冷え込みも厳しくなり、乾燥した日が続くようになる事から、火の用心を促すための戒めだとも言われてます。歴史的にも江戸は火事で大惨事になる事が多かったので、注意喚起する事が大切だったのかもしれません。
酉の市での縁起物といえば、熊手。「福をかき入れる」という事で大人気です。熊手は値切って購入し、割引してもらった額の一部をご祝儀として返すのが粋な買い方だそうです。
熊手以外の縁起物としては、熊手守り(かっこめ)というものがあります。これは、熊手にお札と稲穂が付いている開運・商売繁昌のお守りです。神様の御分霊との事です。
八頭(やつがしら)という芋は、古来より「頭の芋(とうのいも)」と呼ばれていて、「人の頭に立つように出世ができる食べ物」とされています。また、ひとつの芽から多くの芽が出るため「子宝にも恵まれる」ともいわれています。
黄金餅(こがねもち)という粟餅は、餅米5分、粟5分の割合で作った黄色い餅で、この色が金色に輝く小判に似ていたため「お金持ちになれるように」という意味も込めて売られています。
「切山椒(きりざんしょ)」という正月用の餅菓子も縁起物として酉の市で売られています。上新粉に砂糖と山椒の粉を加えて搗いて薄く延ばして短冊形に切った餅菓子です。山椒は日本最古の香辛料で葉、花、実はもちろんのこと、幹や樹皮に至るまで余すことなく利用できる落葉低木です。捨てる部分がなく、全てが利用できる「有益である」との縁起から酉の市でも扱われる様になったそうです。また、山椒の香気が厄払いにも良いと言われています。
毎年70万人以上の人が訪れるという浅草鷲神社は、浅草の酉の市として有名ですが、その隣の長國寺は、浅草酉の市の発祥の寺として知られています。「神様のおとりさま」 「仏様のおとりさま」の両方でご利益にあずかりましょう。
今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、規模を縮小しての開催にするなど例年とは違っていろいろな変更や注意事項もある様ですので、ホームページなどで確認してから出かけるのが良いかもしれませんね。
三の酉が終わると、もうすぐ師走です・・・今年はいつも以上に1年が早く過ぎていく感じがします。そう感じるのは、私だけではないようです。
なるほど、と思った記事を見つけましたので、参考までに。
「テレワーク中心で休日にどこかに外出することもないという生活は、通勤していたときよりも1日や1週間のメリハリが少なくなる。自粛期間中は何も心に残るようなイベントがなかったため、充足感が足りません。これがあっという間に時間が過ぎたように感じた原因だと思われます。さらに、テレワーク中心であまり外出しないとどうしても運動量が減るため、代謝が低くなる傾向にある。これらの要素によって時間が短く感じられるのではないでしょうか」(『大人の時間はなぜ短いのか』などの著書で知られる千葉大学大学院人文科学研究院の一川誠教授を取材された[サイエンスライター]今井明子さんの記事から)
2020年も残すところ、あと2ケ月を切りました。コロナの影響でやりたくてもできなかった事、出かけたくても出かけられなかった、楽しみにしていたいろいろな事を我慢しなければいけなかった2020年という年ですが、『我慢』と『辛抱』は違うのだと教えていただきましたので、皆さんにもエールを!!
「我慢と辛抱」 http://ekusia.com/morning/1218.html
嫌なことをただ耐え忍ぶのが「我慢」
好きなことのために耐え忍ぶのが「辛抱」
我慢の中には不満がある
辛抱の中には希望がある
我慢はいずれ爆発する
辛抱はいずれ実る
我慢はしなくていい
辛抱をしよう