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製本とは?

Gerhard G.によるPixabayからの画像



こんにちは髙橋です。

突然ですが、10月26日は「柿の日」です。1895年(明治28年)10月26日に俳人の正岡子規が「柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺」の句を詠んだことが由来になっております。

この「柿の日」は全国果樹研究連合会カキ部会が全国規模で柿をPR・販促する目的で2005年(平成17年)に制定した記念日です。

私の実家がある群馬でも柿の木があり、この時期になると収穫できるので、子供の頃は甘柿をよく食べておりましたが、「地域の入れ物」にて調べたところ、令和元年の群馬県民の年間消費量は1人あたり1.68個で46位、47位の長野も1.68個なので実質最下位タイという悲しい結果がでております。


さて、全く話は変わるのですが、今回は製本についてお話したいと思います。

製本方法には、「上製本」や「並製本」、「リング製本」などがあります。

また、手帳にも手帳用の製本があり、「くるみ製本」と「差込型製本」の2種類があります。

▼目次

【上製本】

【並製本】

【リング製本】

【くるみ製本】

【差込型製本】



【上製本】・・・・・書籍でよくみられる製本で、「ハードカバー」とも呼ばれております。本の中身をしっかりと糸で綴 (と) じ、ボール紙と呼ばれる厚紙を芯紙に使い1㎜以上の厚みがある表紙でくるむ製本のことで、卒業アルバムや企業・団体の周年史といった長期保存が前提になる時に使われる製本になります。

背の形によって「丸背製本」と「角背製本」に分かれます。

  • 丸背製本・・・ホローバック、タイトバック、フレキシブルバックの三種類があります。

   

ホローバック
タイトバック
フレキシブルバック
  • 角背製本・・・本の背が角ばっているまま綴じられている製本になります。

違いを上げるとすると、「丸背製本」のほうが開いたときにフラットに開けます。ただ、丸背製本のほうが製本工程が複雑であるため、単価については角背製本に比べて高くなります。


【並製本】・・・・・カタログや雑誌、単行本、教科書などでよく使われている製本で「ソフトカバー」とも言われております。表紙と中身の大きさが同じで、表紙と中身を貼り合わせて、後に三方断裁により仕上げられた製本のことをいいます。

【リング製本】・・・ノートや卓上カレンダーなどで使われることが多い製本で、紙に等間隔で穴を空けて、「スパイラルリング」「ダブルリング」といった針金のワイヤーを使用して綴じる方法が一般的なリング製本になります。別な素材としては、プラスチックや紙を使用するものもあります。

綴じている部分がリング状になっているため、ページを360度回せることが特長のひとつとなっており、めくったページをグルッと回して裏側に重ねると、コンパクトにたたんだ状態で使用することが出来る製本となっております。近年では記入時に固いリングが手にあたることを嫌う層向けに、やわらかい樹脂のリングが使われたものが発売されており、手にあたっても気にならなくなったといった進化も一部で遂げております。







ここからは手帳の製本になります。

【くるみ製本】・・・表紙と手帳の本冊が貼り付けされた製本です。手帳の表紙には主にビニール表紙を使用しますが、色んな種類の表紙での製本が可能で、上製本のような厚手の紙や布クロス・合皮・本革等の特殊な素材を使うケースでは、この「くるみ製本」により表紙付けが行われます。繊細・複雑な表紙を使う場合には今でも1冊・1冊職人の手により丁寧に糊付けされております。

【差込型製本】・・・ビニール表紙と手帳の本冊が別々になっており、ビニール表紙に差し込むことで完成する製本になります。表紙の両袖に、ビニールポケットがついているので、アドレス帳や路線図、メモといったものを差し込んだりも出来ます。

また、表紙を透明にすることで、手帳の中表紙(本冊の外面)の印刷、手帳の本冊と表紙の間に差紙を入れることでデザイン性のあるものを表現することが可能となります。

手帳の中身の製本については、1年間365日の開閉に耐えられるように、また手で押さえなくてもしなやかに開いた状態をキープできるようにするため、糸によりかがった製本(糸かがり製本)が使われます。


いかがだったでしょうか?

今回は製本の中でも代表的なものをまとめさせていただきました。

弊社が子供向けに作っています『ぼうけんてちょう』に関しましては、「差込型製本」によるもので、表紙と手帳の本冊の間に差紙が入っております。もちろん手帳の中身の綴じ方については、糸かがり製本で綴じられておりますので、手で押さえなくても開いた状態をキープ出来るようになっております。