お知らせ

雨の名前

こんにちは、藤島です。

関東地方も梅雨入りしました。紫陽花がきれいですね。

6月と言えば、『梅雨(つゆ)』・・・雨の季節です。

「梅雨」の名前の語源・由来は、「梅の実が熟す頃の雨」ということで「梅雨」という名称になったというのが通説です。昔は、黴(カビ)の生えやすいことから、黴雨とも表記されていた様です。

梅雨の別名は、麦雨(ばくう)、長雨(ながめ)、青梅雨(あおつゆ)、芒種雨(ぼうしゅあめ)、水取雨(みずとりあめ)などがあります。どれも6月の風物詩に関係するものです。

・卯の花腐し(うのはなくたし) 旧暦の卯月(現在の6月)に卯の花を腐らせるほど続く長雨。この頃の曇り空を「卯の花曇」と呼ぶ。

・栗花落(ついり) 梅雨に入ること。由来は栗の花が散る頃に降る雨から。「堕栗花」とも書く。

・五月雨(さみだれ) 旧暦5月に降る長雨。梅雨のこと。「五月(さつき)に水が垂れる」という意味。

・走り梅雨(はしりつゆ) 5月中旬から下旬にかけて梅雨を思わせるようなぐずついた天気が続く事、梅雨入り前の雨。

・暴れ梅雨(あばれつゆ) 梅雨の時期の終盤に降る、強烈な雨。

・送り梅雨(おくりつゆ) 梅雨明けを知らせる、雷を伴った雨。

・返り梅雨(かえりつゆ) 梅雨明け後に、再び雨が降り続くこと。「戻り梅雨」「残り梅雨」とも呼ばれる。

・旱梅雨(ひでりつゆ) 雨があまり降らない梅雨。 「空梅雨(からつゆ)」 「枯れ梅雨(かれつゆ)」 とも呼ばれる。

・男梅雨(おとこつゆ) ザーッと降ってサッと止むのを繰り返す陽性型の梅雨。

・女梅雨(おんなつゆ) しとしとと長く降り続く陰性型の梅雨。

しかし、この名前は現代の女性像にはあてはまらないかもしれません(^^;

6月の梅雨時の雨だけでも、こんなにたくさんの雨の名前があるんですね~。

そして、な、なんと、日本には400種以上の雨の名前があるそうなんです。

雨は農作物の出来不出来に直結してるので、長い間、農耕民族として生きてきた日本人の歴史と無縁ではないのかもしれません。

雨で外に出かけるのが面倒なこの時期、「梅仕事」 や 「山椒仕事」 にチャレンジしてみてはいかがですか?

比較的簡単にできるのが梅酒作りです。青梅を洗ってヘタを取り、煮沸消毒した清潔な容器に梅を分量の1/3入れ、そこに氷砂糖を分量の1/3入れます。これを3回繰り返して3段にしたら、ホワイトリカーをすべて注ぐだけ。瓶を冷暗所に保管して約3ヵ月ほどで飲み頃です。梅酒は、そのまま食前酒に、冷水やソーダ割りに、お湯割りにと1年中楽しめます。肉料理の味付けに醤油や味噌と合わせて使えば、風味豊かな味わいに。梅酒ゼリーやパンケーキのシロップなど、大人向きのデザートにもぴったりです。取りだした梅は、刻んでケーキに混ぜたりジャムに活用できます。(もちろん、そのまま食べてもおいしいですよ)

生の実山椒が手に入ったら、ぜひ「山椒仕事」にもトライしてみてください。下処理をして冷凍しておけば、いつでも使えてとても便利です。ささっと洗って実を外し、数時間水にさらしてアク抜きをして、たっぷりのお湯で5~6分茹でザルにあげて再度水にさらしてアク抜きをしたら、クッキングペーパーでしっかりと水気を拭き取り、小分けにして密閉できる保存袋に入れます。下処理をした実山椒でちりめん山椒にしたり、麻婆豆腐に入れたりと使い方はいろいろ。少し手間はかかりますが、季節を味わえる一品です。

梅雨時というのは、ジメジメとして気持ちもどんよりしがちですが、そんな季節ならではの楽しみ方を見つけてみませんか?

参考書籍 『雨のことば辞典』(講談社学術文庫)著者 倉嶋 厚・原田 稔